銀色幻夢
―――どうして、こうなってしまったのだろう……
悔やんでも、泣いても、元には戻らないというのに、私は泣きつづけた。
ふかふかの背中にしがみついて、声を押し殺して。
あの洞穴にたどり着いても、涙は枯れない。
――私は普通の、村の娘だったのに。
今、こうなってしまった現状から、逃げて、泣いて。
私は――……、いったいどうしたいの?
自分で、自分がわからない。
今、泣く事しかできない私が嫌だ………