銀色幻夢




「………大丈夫か?」


人型になった白弥が、放心状態の私に問う。


…大丈夫、じゃないかも…


頭の中、ぐちゃぐちゃだ…。


「あれは、お前のせいじゃない。」


俯く頭に手が乗せられる。


声色は変わらないのに、雰囲気は優しい。


「悪かった…。俺が、お前を選ばなければよかったんだ……」


―――え?


選ぶって…どういう事……?



ぱっと頭を上げた私に、今度は白弥が俯く。



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