銀色幻夢
着流しにしがみついて、訴えかけて……
こんな事したって、どうにもならないのに。
ぎゅっと目を瞑ると、白弥は私の頭を押さえ、上を向かせる。
それに答えるように、私は目を開けると、近くに白弥の赤い目が。
「……信じるだの、そんなの何だっていい。お前が信じたいものを信じればいいし、やろうと思う事をすればいい。それでもまだ、不安が拭えないのなら………、俺を信じろ。お前は、俺が守り抜く。」
知らず知らずのうちにまた流れていた涙を、白弥の指が掬う。
ヒヤリと冷たいその指先は、掬う涙で濡れていく。
……ただただ感情をぶつけてしまう私に、その言葉は優しかった。
優しいけれど、余計に苦しいよ…
その優しさは、鏡みたいに私を写すんだ。