【BL】だいすきな青へ-Lost Memorys-



20XX年12月22日


今日は終業式だやっほーい\(^o^)/ってなってたら、学校行けなかった。

電車乗ってたらどの駅で降りれば良いか分かんなくなって、ぜんぜん違う駅で降りて、ここわどこ?状態。

んで、うろうろするから駅にも戻れなくなって、テンパってリスカしたくなってきた。

公園のトイレにこもって、手首引っかいてたらダラダラ血ぃ出てきた。

やりすぎて爪で引っかいただけで、血ぃ出てくんだ。

万里弥から何回も電話きてたけど、全部ムシした。

「ごめん……。」

今、万里弥の声聞いたら泣いちゃいそうだし。

「ごめん、まりや……ッ。」

ただの迷子だから心配しないでいいよ。

便器に座って溢れる血ながめてた。

貧血でぼーっとしてたら、ケータイ鳴って何も考えないで電話に出た。

「だれ…?」

『おれ。』

「………りひと?」

『うん。』

理人の声なんだけど、いつもの100倍優しい声だったから理人じゃねぇみたい。

『終業式始まってますよー?』

「ふーん…。」

『ふーんって……。来ねぇの?』

「んー……。」

行かねぇっつーか、行けねぇ。

『………お前、今どこでなにしてんの?』

「なに……してんだろ。」

なんで俺こんなとこで、こんなことしてんだろーな。

『お前、またリスカしてんのか?』

「……っっ。」

なにも答えられない。

『どこ居るんだよ。』

「俺のことはほとっけ。」

『いいから言え。』

「言わねぇ。」

『るい。』

「いや……」

『琉生!!!』

「ッ、」

きつくなった理人の口調に、ビクリと体が震えた。

「じゃあ、むかえに来てよ。」

『は…?』

「○○駅の近くの公園のトイレ。むかえにきて。」

『ちょ』

で。待ってたら本当に来てくれたよ(笑)

「んだよ、あの切り方。なめてんの?」

「じゃあ、ほとっけば良かったじゃん。」

「そーゆー訳にも行かねぇだろ、バカ。」

ゴテイネイに消毒とかガーゼとか買ってきてくれてた。

理人と学校戻ってから普通に部活行った。

万里弥になんか言われるかと思ったけど、なにも言わないでくれた。





< 36 / 60 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop