【BL】だいすきな青へ-Lost Memorys-
20XX年12月24日
忘れたいのに。忘れてたのに。
全部忘れちゃう病気なんだから、早く結也さんの記憶なんて消えちゃばいいのに。
消えるどころか、やたらリアルに思い出して全く寝れなかった。
そりゃ、もー全力で病んでますよ。
ずっとベットにこもってた。
でも、寝たら中学の夢みんの。
―――結也さんとは中学の部活で先輩後輩の関係だった。
生意気で他の先輩たちにはきらわれてたけど、結也さんだけは何かめちゃくちゃ可愛がってくれた。
俺も懐いて、ずっと一緒にいたし、ボーカルなのにギター教えてもらったりしてた。
そして中1の秋に絡まれてた女を助けた。
それが麗(うらら)との出会い。
結也さんと麗が知り合いで、何やかんやで付き合うことになった。
中1の俺は五歳も年上の麗と付き合えて浮かれまくってた(笑)
ちなみに俺のハジメテのお相手。
んで、俺なりに頑張ってたんだけど、やっぱり子供だって3カ月で別れた。
つか、フラれたね。
親父は今と変わらないし、貴央は今みたいに優しくなかったし、クラスは友達いないし、部活は先輩に嫌われるし。
口には出さなかったけど寂しかった。
結也さんだけはそばにいてくれた。
中2夏に俺と結也さんは恋人になった。
家のこと、麗のこと、全部知って大切にするって言ってくれた。
周りの目なんて気にならねー。
結也さんはを優しくしてくれるし、愛してくれる。
それだけでしあわせだった。
でも、中2の冬に結也さんが壊れだした。
理由は今でも分かんない。
セックスがムリヤリになっていった。
イヤだって抵抗したら殴られた。
大好きな結也さんが怖くなった。
麗と俺が出会って付き合って別れたのも、全部結也さんのシナリオ通りだった。
麗は俺と付き合うことで月に10万円もらってたんだって。
そこまでして結也さんは俺が欲しかったんだね。
結也さんは俺を逃がす気はないらしい。
背中にナイフで゙ユイヤ゙って彫られた。
傷が消えたら繰り返し。
ぶっちゃけ発狂しそうだった。
でも、やっぱり俺には結也さんしかいないから、どうしようもなかった。
一生俺は結也さんから逃げられない。
結也さんも俺から逃げられない。
本気でそう思ってた。
でも、俺が中3で結也さんが高1の夏。
結也さんは俺の前から姿を消した。