【BL】だいすきな青へ-Lost Memorys-



20XX年1月7日


今日から三学期〜。

二週間ぶりくらいなのに、なんか久しぶりな気ぃした。

年越したからかな?(笑)

寒い体育館でムダに長い始業式を終わらせたら部活。

明日、課題テストだから早めに終わったけど。

「宿題終わった?」

「ぜんぜん。終わんねぇよー。」

「俺はもう諦めた。」

「1人でも宿題出さない奴がいたら、ラントレ倍にするからな。」

「「ぎゃぁぁぁぁっ!!!」」

顧問の一言にみんな絶叫。

まあ、俺はなんだかんだで課題は終わらせてるんだけどな。

これからテスト悪くなっていくだろうから、内申点を稼いどかないと。

つか、頼むからみんな終わらせてくれよ。

ラントレきらい。

「なんで琉生は宿題終わってんだよ!」

「こつこつ頑張ってたからだよ。」

「お前そんなキャラじゃねぇだろ……。」

「確かに。」

なんて言いながら万里弥と帰ってたら、正門に結也さん立ってた。

「ッ、」

「やあ、琉生。」

にっこり笑って明けましてオメデトウ。なんて言ってくるけど。

なんであんたがこんなとこ居るんですか。

なんで俺の学校知ってるんですか。

なんで、なんで、なんで……。

頭ん中は疑問はいっぱいだけど、何でかとりあえず逃げなきゃって思って。

でも逃げようとしたら手掴まれて、なんとなく発狂しそうだった。

「……!!」

「ねぇ、何で逃げるの?」

「……結也さん。」

「ねぇ、何でそんな顔すんの?」

「離してください。」

「ねぇ、琉生は誰のもの?」

「……嫌っ」

「ちょっと、やめてもらえます?」

万里弥は俺の手を引いて、結也さんから守るみたいに俺の前に立った。

ヤバい、万里弥かっこよすぎて泣きそう。

「なに、君?」

急に結也さんの声が冷たくなった。

俺は慌てて万里弥の掴んで逃げた。

何をしでかすか分かんないから、結也さんを怒らしちゃいけない。

これは俺の問題だから、万里弥を巻き込んじゃいけない。

駅まで止まることなく必死に走った。

怖くて途中で振り向くことは出来なかった。

「琉生、大丈夫か?」

「大丈夫…、」

「家まで送ろうか?」

「んーん。へーき。」

むしろ俺が万里弥を家まで送りたい。

結局、いつも通りバイバイしたけどさ。





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