すべり台〜あなたと過ごした20年〜
「すべれた〜〜〜。」

私は、本人以上に喜んだ。

「うん。すべり台楽しい!」

「でしょ!もっかいすべろ!」

「うん!」

すべろうと二人ですべり台に向かうと、

「幸〜迎えに来たよ〜。」

現れたのはさっきのお母さん……ではなく、おばあちゃんだった。

「あ!笹木のおばさんだ!」

笹木のおばさんとは、私の家がある通りにすんでて、よく遊びに行かせてもらってた。

「あら〜、麻衣ちゃん。幸と遊んでくれてたの?」

「うん!楽しかったよ。」

「そっかぁ。ありがとう。幸は今度からおばさん家に住むからまた遊んでね。」

「うん!また遊ぼうね!」

「………うん」

この時の幸は泣きそうな顔だった…。
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