DEBU専すくらんぶる

　ルール取り決めの話し合いはキャサリンのアメリカでの生活や「日本のここが驚いた」的な雑談を交えながら4時限目までフルに使って行われた。
「・・・えー、ではデブ専クライマックスのルールについてですが以下のように決まりました」
　黒板に箇条書きされたルールをシズカが読み上げる。恋のライバルとすっかり馴れ合ってしまっただけでなく突然のお祭り騒ぎにノリノリな16歳の乙女。このノリの良さ、性格も素直だし根性は多少ひねくれているが悪くない。もし俺がこいつの事を好きになっていたなら、青春はどんなにシンプルで美しく俺の生活を満たしただろう。だが彼女は太ってはいなかったし俺は太ってはいない女の子を好きではなかった。
「では勝敗についてですがＫＯもしくはギブアップで決着とします、目と急所への攻撃は無し。グローブ着用、肘と頭突きは禁止、相手が両手両足をマットについている状態での頭部への打撃も禁止します。1ラウンド3分3ラウンド。3ラウンドで決着がつかなかった場合には延長戦をどちらかが倒れるまで続けます。栓抜きなどの武器の使用は基本的に禁止です」