DEBU専すくらんぶる
 体育館に衝撃が走った。「なんだいまのは!?」「何が起こったの!?」前の試合と同様、観客から起こったのはほとんどが戸惑いの声だった。
「おおーっと、実況席からでも何が起こったのか確認できません!」
「おそらくは高度な心理戦が繰り広げられたのだと思いますわ。竹中選手のあの崩れ落ち方は心がへし折られたとしか思われませんもの」
「カルマったら何かひどい事でも言ったのかしら」
 倒れた竹中は、おそらく俺にしか聞こえなかったであろう独り言で「無理っすよ・・・朝礼で立っているだけで貧血おこす俺には無理っす・・・」と悲しい物語をつぶやいていた。その間にもレフリーのカウントは続けられる。
「7・・・8・・・9・・・10!」
 カンカンカンカン!ゴングが打ち鳴らされた。
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