DEBU専すくらんぶる
 荒野に一人、俺は立っている。
 目の前に洋風のお城が見える。お城の真ん中にあるひときわ高い塔、あの中に俺のお姫様がいるに違いない。
 俺は走り出した。大きな扉を開け中に入る。フロアーを駆け抜け階段をあがり廊下を過ぎる。乳白色の壁、かけられた絵画、銅像やカーテン、装飾の数々。
 先を急ぐ俺に一人の黒いフード姿の老婆が声をかけてきた。
「このリンゴは毒が入っているけどこのタバコを吸わなきゃ男じゃないぜ」
無視して進む。次に7人の小人が跳ねながらやってきた。
「この辺で美女の死体を見かけませんでしたか?」
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