○○を想うと~special Fan book~



その瞬間、
思わず引き寄せられる
俺の体




――えっ…!!?




驚くほど近くに
部長のキレイな顔がある。



下手な芸能人よりも
恐ろしく整った
美しい顔に
ドギマギしながら




「何するんスか!!
冗談はやめてください!」




部長の手を振りほどこうとすると




「気に入らないな。
藤堂の口から違う女の名前が出てくるのは。」




そう言って
部長は俺の体を
ギュッとギュッと
抱きしめた。





――な、なにが起こってる!?





突然の出来事に
フリーズする
頭の中



部長の腕の中から
香るのは
シトラスの香水の香り



部長が愛用している
香水“Happy”の
甘い、甘い、
爽やかな香り





「気に入らない。
オマエが好きなのは
俺だろう??」





そう言って
悪魔な笑顔で
部長は俺を
ジッと見つめる。



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