○○を想うと~special Fan book~
・高宮仁の場合
ぼく、高宮仁、4歳。
母さんと理央ちゃんママと大好きなしゅーちゃんパパ
少し普通とは違うけれど、幸せで楽しい毎日は…ある男のせいでめちゃくちゃになってしまう。
「あれ??何してんの、高宮。」
「ん??仁の幼稚園グッズの名前書き。
名字が変わっちゃったからね。
ぜーんぶ書き直しなのよ~。」
「そっか…そりゃ大変。
じゃあ、俺も手伝うよ。」
「ありがと、桐谷慎。」
その男とは…
目の前にいる、この男
きりたにしん。
ぼくはこいつのせいで高宮仁から桐谷仁っていう、変な名前に変えさせられてしまった。
「ぼく、いやだ。
高宮仁のほうがいい。」
ぼくの幼稚園グッズにせっせと名前を書き入れる、母さんの服の裾をギュッと掴んで涙ながらに訴えると
「どうしたの、仁。
そんなに泣きそうな顔して。」
母さんは優しく俺の頭をナデナデする。