○○を想うと~special Fan book~
「もう!なんで3歳の子にムキになんのよ!!」
「えー?だってしょーがないじゃん。
仁のその口ぶりと視線、自分を見ているようでムカつくんだもん。」
俺の肩越しにケンカする
母さんと桐谷慎
プリプリ怒る母さんと
ヘラヘラ笑う桐谷慎
「ま、そんなわけだから仁、諦めろ~。オマエが高宮仁に戻るには高宮とサヨナラしなきゃなんないワケ。そんなことオマエはしたくないだろ??」
そのムカツク口ぶりに
ヒクヒク泣きながら
コクンと頷くと
「じゃー、オマエは今日から桐谷仁な。
おめでと~~~!!」
ケラケラ笑いながら、桐谷慎は俺に向かってパチパチと拍手をした。
「う…、ひっく…!!ううっ!!」
キライだ!!
やっぱりコイツきらいだ!!
なんでこんなヤツがぼくのおとうさんなんだろう。
優しくてお日様みたいにみんなをあったかくしてくれる、しゅーちゃんパパがおとうさんならよかったのに。
なんでこんないじわるな人が、母さんは好きなんだろう。
しゅーちゃんパパとサヨナラなんてしなかったら、ぼくのおとうさんはしゅーちゃんパパだったのに。
「…ぼく、しゅーちゃんパパがお父さんのほうがよかった…っ!!。」
涙と鼻水でグチャグチャになりながら、桐谷慎を睨みつけると
「アホか。
藤堂と高宮が付き合ってたら、オマエはこの世に生まれてないんだよっ。」
そう言って
悪魔はぼくのオデコをピンっとはじく。