○○を想うと~special Fan book~
そしてそんなぼくたちを母さんは嬉しそうに、とろけそうな笑顔を向けて見つめている。
ほんとうのかぞく
ぼくにはよく“ほんとうのかぞくのつくりかた”はわからないけれど、どうすればいいのかなぁ……
うーーーーーん。
まずは呼びかたを変えてみる??
ぼくも桐谷仁
母さんも桐谷伊織
アイツも桐谷慎
みーんな桐谷なのにアイツのコトをフルネームで呼ぶのはなんだか変だ。
はぁぁぁぁぁ~~~~~。
ぼくは深くふかーくため息を吐くと
意を決してこう言った。
「慎のばーか。」
「はぁ?」
「ぼくが普通に好きになっただけで喜ぶ慎は変だ。」
そう言うと
アイツは少し驚いた顔をしていたけれど
天使みたいな顔を見せてこう言った。
「ありがとう、仁。」
一年前にとつぜんぼくのお父さんになった、慎
まだまだわからないことが沢山あるけれど、これから少しずつ知っていけるといいな。
しゅーちゃんパパより好きになる日は…きっと永遠に訪れないだろうケド…ね??
【高宮仁の場合・Fin】