○○を想うと~special Fan book~
ヤバッ…
この眼はマズイ!!
長年連れ添ったカンとして
桐谷慎がこの瞳になったときは
地獄の予兆だというコトを
私は痛いほどによく理解をしている。
口の端をピクピクさせながら
「あ、ごめん。
ごめんね。
い、いいすぎたよね…。」
私はゆっくりと後ずさりする。
するとヤツは
「伊織チャンはまだわかってないみたいだねぇ。
自分が誰のモノなのか、ちゃーんとわからせてやろうか?」
悪魔な瞳をギラつかせながら
ネクタイを手に持ったまま
ゆっくりと私に近づく。
一歩
二歩
ゆっくり間合いを詰められて
壁際まで追い込まれた時
「覚悟しろよ?高宮。
キッチリ調教し直してやるよ。」
悪魔はそう耳元で囁いて
私の手首をネクタイでキュッときつく結び始めた。