○○を想うと~special Fan book~
「よかったらお食べなさい。」
優しいおばあさんの申し出は
「やだよ。
だってそれ毒りんごでしょ?」
話も流れも全て無視したキリタニ姫によってアッサリバッサリ切り捨てられます。
「俺、まだ死にたくないし?
苦しい思いもしたくないんだよねぇ。
だからいらな~い。」
駄々っ子のようにツーンとそっぽを向いたキリタニ姫
そんな姫の様子を見ておばあさんはフォッフォッフォと愉快そうに笑います。
「頭のいい娘さんじゃの。確かにコレは毒りんご。
じゃが毒は毒でも最高の媚薬の入った、りんごなのじゃよ?」
ソレを聞いて
「え、マジ??」
思わず体を乗り出すキリタニ姫
「あぁ、もちろんじゃよ。
コレを食べたら男は疲れ知らず
女は底なしの快感に取り付かれるという幻のりんごなのじゃよ。」
そんなキリタニ姫におばあさんは笑いながら話しかけます。
「お姫さんはなにやら好きモノのようじゃし、興味があるのでは…と想ったのじゃが…。必要ではなかったようじゃな。」
そう言って差し出したりんごをすっとかごに隠した、おばあさん。