○○を想うと~special Fan book~
何年も何年も
キリタニ姫はそのガラスの棺の中で
眠ったように横たわっていました。
「おはよう、慎ちゃん。
今日は慎ちゃんの好きなお花、持ってきたからね。」
そう言って
7人のイブはキリタニ姫の棺の上に赤い小さなバラをそうっと置きます。
そうしていつものようにみんなでキリタニ姫の棺の近くをお掃除していると
「すみません、そこの小人さん。」
「えっ??」
「そのガラスの棺に横たわっている美しい人は一体誰ですか?」
白馬にまたがった王子様が
たまたま通りかかります。
「コレはキリタニ姫です。」
「この森の奥のキリタニ王国のお姫様です。」
王子の問いかけに7人のイブは一生懸命答えます。
「おお!美しく可憐だと名高いキリタニ姫!!
ナゼこんなところにいらっしゃるのですか!!?」
王子は“美しい”と有名なキリタニ姫に出会えて、興奮気味です。
そんな王子に向かって
「魔法使いに化けた継母に毒入りのりんごを食べさせられて…」
「そのショックで死んでしまったのです。」
7人のイブは誠心誠意答えます。