○○を想うと~special Fan book~
【2】セーター戦争~藤堂秀人編~
【2】セーター戦争~秀人編~
突然だけど。
俺は伊織のナイスバディを誰にも見せたくない。
アイツは…
ご存知の通り、脱ぐとフェロモン振りまき悩殺ボディだからさ。
俺としてはアイツのカラダの片鱗は誰にも見せたくないと思っているワケ。
ちっちぇーよ?
ちっちぇー男だってわかってるけど……、
俺はこの手の中に好きな女を閉じこめてしまいたいと願う男なんだ。
だから…
昔、伊織にはクギをさした。
“俺はセクシーすぎる服は好きじゃねぇ。
谷間とかロシュツの多い服は下品だ”
…と。
正直いうと、ちょっと…いや、かなり谷間は魅力的だけど……。
アイツの色っぽいカラダは俺だけが知っている、俺だけの秘密にしたかった。
だからあんな嘘までついて、アイツには体をなるべく隠す服装を推進していたのに!!
「しゅーちゃん、おはよう。」
ある朝、会社に現れた伊織の服装は谷間がしっかり見えてる黒のVネック。
しかも…
谷間の間に挟まったネックレスがなんとも言えず色っぽい!!
だあ~っ!!!!!!!
なんなんだ、伊織!!!!
昨日まで俺の教えをしっかり守っていたくせにっ!!!!!
突然、路線変更した伊織にイラついて
「何、そのカッコ。
お前はオトコを誘惑するために会社に来てんの?みっともねぇぞ。」
ブスッとしながら悪態をつくと
「私もイヤだったんだけど…。桐谷慎がコレ着なきゃ別れるって言い張るから……。」
伊織はハァとため息をついた。