○○を想うと~special Fan book~


「でも…小松産業が開発したというガッド、超~気になりますね~。」


「値千金の新開発らしいからな。
どこの企業もその秘密を知りたくてうずうずしてるからな。」





まだ世に公表されていないそのガッド
どのような物質でどのような効果があるのかさえ明らかにされていないガッドゆえに、どの企業も血眼(ちまなこ)になって、その秘密を探ろうとしている。





その秘密が明らかになり、わが社で独占取引ができるようになったら…多大な収益が見込めるに違いない。






「とにかく……
次の手を考えよう。
急いてはコトを仕損じる。」





お気に入りのアルマーニのスーツに身を装いながら、俺はゆっくりとタバコに火をつける。






窓の外を見ながら紫煙をくゆらせていると



「あの…
そのことで少し話したいことがあるんだ。」



オズオズと遠慮がちに、
ぶなしめじ・田中さんが
俺に資料の束を突きつける。





「ん……??」





その資料を見て。
俺は思わず目を見開いてしまった。



――こ、これは…!!!




「これ…小松社長がお気に入りのパーティーなんだ。夜な夜なココに出かけているらしいんだけど…、参考にならないかな。」




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