これは恋ではない
全ては意味の無いことに気づいてしまった…
見て見ぬふりをしてきた真理に近づいてしまったのだ…

アダムとイブは禁断の果実、林檎を食べて楽園を追われた…

俺は北風にコートまで剥ぎ取られ、凍えて立ち尽くすのみだった…


俺は俺を貶めたい
彼より卑しく
天使に唾をはきつけるような…


自分をすり減らし
誰かがすり減ってしまう事はなんだ?!


俺は価値観の崩壊の度に何かにすがってきた。

「文学」は人生を見せてくれたが、我が道を指し示してはくれなかった…

「音楽」は心の安らぎをくれるが、激しい孤独のアンプルにはならなかった…



なにかに逃避しなければ、すがらなくてはならない!

自分を貶めるにはどうする?
そうだ!金で愛を買う行為で、俺と人間の尊厳をふり捨ててやるさ!

これはいいアイデアだ!
金で性行為を買い。互いにすこしずつ、すり減ってしまう。
愛を知らぬ俺にはおあつらえ向きの行為に違いない!

…………………
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