空には一つの月
「洸士くん、コレとコレで、いいかな?」
段ボール箱を、持って君が現れた。
俺は驚いて固まっていた。
「全部白?」
「う、うん。コレで足りる?」
「足りるだろ?そこ置いといてくれる?それから、明日貸し切りだけど、どうする?テーブルとか。このままで、いいの?」
「それは、明日早く来てやるから、このままでいい。」
「んじゃ、夕飯がわりに、料理の味見て。食ったら送ってく。」
段ボールをおきながら、カウンターの隅に座る君。
「ありがとう、でもまだ遅くないしいいよ。」
「ダーメ。この辺危ないから。」
「わかった。」
料理に箸を伸ばす君を見て我に返った。