『女子中物語』 ダークネス
「は、はい!」

「ちょっとこっちに来い」

「はあ……」

松本先生は、職員室のとなりの進路指導室へ竜野先生を連れてゆきました。

「まったく、先輩ヅラしちゃって。
自分が一番だらしない性格のくせに」

サトミ先生が呆れたように言います。

「竜野先生って、いまおいくつだったかしら」

宮本先生が言いました。
宮本先生はもう10年以上もこの学校に勤めているベテランの教師です。

「今年で28になるはずですわ」

「そう……」
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