『女子中物語』 ダークネス
その頃はようやく高校生も普通に携帯電話を持ち始めた時期で、ヌエ捜査を始めた短い期間で、その少ない容量はパンパンに詰まっていった。

「コブラ、お前に会いたいってコが……」

有田が連れてきたのは、ギャルサーをやってる<ありす>ってコだった。同い年で、面識はあったが、ちゃんと話したことはない。

「コブラ、うちらも協力するよ」

「協力するったって……危険だぞ」

「危険は承知さ」

ありすは意志の強い目をしていた。



「うちらがおとりになる」


「なんだって?」
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