Bitter Sweet Kiss
「ヤダ」

「ん? なんか言った?」

「……イヤッ」

「もっと静かな場所へ移動しようか?」


強引にイスから立たされた。

耳もとで囁かれた声は控えめなのに、わたしの肩に置いた手と腕を引く反対の腕には力がこもっていて、途端に恐怖に包まれた。

そして視界の隅には、カイ君が知らない女の人と……キスをする姿が。


「イヤーッ!」




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