Bitter Sweet Kiss
なのに遠山君はまた話し始めた。


「それにしても藤沢って色、白いよなー」


そう言って自分の腕をわたしの腕に並べる。

半袖のシャツから伸びる遠山君の日焼けした腕と、ブラウスの上にサマーセーターを着たわたしの腕がピッタリとくっついて、小指と小指が微かに触れた。

え。ウソ!

イヤ~な汗がじわじわと出てきそう。

どうしてこんなことするかなーっ

手を離したい……でもこういう場合どうしたらいいの?
カチコチに体が硬直して、かなり居心地が悪い。


とそこへ、
本鈴が鳴るのと同時に先生が入ってきて、遠山君は自分の席へ戻っていった。

わたしは大きく息をついて、男子はやっぱり苦手だなって思った。





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