Bitter Sweet Kiss
週明けの月曜日、わたしの心みたいな曇り空。
どんよりとした気持ちを抱えていたところへ、登校したてのサユミちゃんがわたしの席へやって来た。
「ミト~、どうしたの? メールも電話もでないんだもん。サユ心配してたんだからー」
「ごめんね……昨日はちょっと具合が悪くて…」
「えっ 大丈夫ー?
それはそうと土曜日は災難に合っちゃったね? ナンパの話、ダイチンから聞いたよ」
ヨシヨシってわたしの頭を撫でるサユミちゃん。彼女が体が揺れるたびに香水のにおいが鼻をついた。
それは土曜の夜の、あの空間のあの情景を思いださせた。