Bitter Sweet Kiss
「次は、サユと離れないで一緒に行動しようね?」


笑顔で言ったサユミちゃん。

“次”って……?

その言葉に躊躇してるくせに、言いだせないわたし。

本心を言えばいいのに。
行きたくない、って言えたらいいのに。

でもわたしにはできなくて。そんな自分がまたイヤになる。


そこへ、部活の朝練を終えたユウちゃんが戻ってきた。


「おはよっ。ユウコ」

「おはよー」

「ユウちゃん、おはよう」

「……おはよ」


あれ。

ユウちゃんいま、わたしから目を逸らしたみたいに見えたけど、気のせいかな……。
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