Bitter Sweet Kiss
「部屋の奥へ連れてって」


見つめられ


「追いこんで」


カイ君 ――?


「押し倒して」


その目はいつもと違う……ちょっと恐い。


「それでミトを ―」


咄嗟に目をつぶった。だってカイ君の顔が近づいてきたから。

ギュッと強く閉じた瞼の裏に映ったのは、クラブで見たあの光景。

思いだしたら、胸が締めつけらそうになった。
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