Bitter Sweet Kiss
「なんだあれ。ノゾちゃん、アレの日かな?」


首を傾げながら呟くと、ダイとカズトが口を揃えた。

「「違うだろ!!」」


そして、

「いつもは『今日も可愛い』とか言うくせに、カイがなんにも誉めなかったせいだろ」

「そうそう。髪の巻き方のちょっとした違いとかメイクのこととか、いつものナルなら気づくのに」

だって。


「ふーん。そんなことか」


そう返したオレにダイがギョっとした顔で見てくる。


「なんだよ?」

「だってナルらしくないから」

「どうしたんだよカイ、なんかあったのか?」


別に言うほどのことでもねーよ。
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