Bitter Sweet Kiss
「一人暮らしかー。オレもしたいけど、ウチなんてビンボーだから学費だしてもらってるだけでいっぱいいっぱいだしな」

ダイはオレと同じ地元出身の実家通いで、家は小さな電器店を営んでいる。

「でも実際、一人暮らしなんて不自由なことばっかだよ」

地方出身のカズトは一人暮らしだが、サラリーマンをしてるオヤジさんの会社の景気が悪いとかで仕送りが減ったと言っていた。


「それに洗濯も自分でしなきゃいけねーし。メシだって金はかかるし、結果バイトに励まなきゃなんねーし」

「そんなの彼女にしてもらえよ」


言い返したダイにカズトがハァーっとため息をついた。
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