Bitter Sweet Kiss
「ミトの連絡先ならオレ知ってるよ」

ぽつりと言ってみると、振り向いて目を見開いたダイ。


「やっぱりオマエッ、あんなウブな子にまで…」

と良からぬ想像をしてるのが手にとるようにわかる。


「勝手に妄想すんなって。偶然会っただけだよ」

「偶然ってまたかよ!?」


仕様がないだろ。事実なんだから。


「なんでオレじゃなくて、ナルと彼女の偶然が重なるかな」


テーブルに頬杖をついて、うな垂れるダイ。
相変わらずリアクションのひとつひとつがマンガじみてて、カワイーやつ。


「それはあれじゃね? 案外あの子とオレって繋がってたりして。その、赤い糸的なさ」


あんまりカワイーから、メニューを広げながらそんなことを言ってみた。
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