Bitter Sweet Kiss
「そんなわけないって言ってるでしょ?
これはアタシの好きな人なわけ。そのことはミットンもよーく知ってて応援してくれてるの。だからミットンと彼が2人で会ってたなんて有り得ないことなの!」


突きだすように開いて見せたユウちゃんの携帯のその画面には、笑顔のカイ君が写っていた。


そこへチャイムが鳴って、わたし達は席へ着くことを余儀なくされた。
それまでのやり取りを傍観していたクラスメイトも散っていく。


そしてわたしのほうへ歩いてきた遠山君が

「悪かったな。言いふらすようなマネをして」

と言った。


その言葉に小さく頷いてわたしも自分の席へ行こうとした時、彼は声をひそめてもう一言残していった。


「でもウソはいつかバレるよ」と。




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