Bitter Sweet Kiss

｢あのねユウちゃん ―｣


初めから説明するしかない。

そう思って発した言葉だけど、同時に低く呟かれたユウちゃんの一言によって遮られた。


｢もっと空気読んでよ？｣


その目線はサユミちゃんに向けられている。


｢なにが？ だって本当のことじゃない。
それにしても誰の仕業だろうねぇ～。サユ思うんだけど遠山があやしくない？ ほら、この前のことだってあったじゃん｣

笑顔でサユミちゃんはそんなことを言ったけど、横から注がれるユウちゃんの表情は一層険しくなっていた。

そして

｢だからサユは空気読めないって言うんだよ！
アタシはミットンに訊きたいの。誰がやったかなんて、そんなの重要じゃないの！｣