Bitter Sweet Kiss
でも視界に飛び込んできたのは、若い女の後ろ姿で。

―― ってマジ!?


「ヤベッ 止まんねぇっ」


だけど坂を駆け降りるオレの勢いは止まらず、その子の背中が間近に迫ったところで急ブレーキをかけたんだ。

その距離は1メートルを切っている。

手の中でカシャって音が鳴って、事態を察知したオレは慌てて体から缶を離した。

と同時に彼女がゆっくりと振り返って。

次の瞬間、公園の噴水の如く勢いよくジュースが噴きだした。


「キャーーッ!!」

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