Bitter Sweet Kiss
そしたら……なんだこれ?


その“におい”に体勢を戻したオレ。

どこか懐かしいような。ちょっとだけ甘くて優しくて、なんだかくすぐったい。

そんでもってオレを丸ごと包みこんでくれそうな ――

ほんの数秒のことだったと思う。
気づいたら、視界がボヤけててさ。

なんで? 酒のせい?

なんだよ、この感覚。
だけどなんだか暖かくて……

急にオレを襲ったのは睡魔だろうか。心地よすぎて抵抗ができない。
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