Bitter Sweet Kiss



「おっはよーミットン!」


校門を抜け歩いていたら、いつにも増して元気なユウちゃんに声をかけられた。


「おはよ。
ユウちゃん、なんかいいことあったの?」


「え?
う~ん。なんていうか……恋をしたら周りの景色まで違って見えるもんなんだね」

「……恋?」


訊き返すと僅かに頬を染めたユウちゃん。
照れ隠しのように軽く咳払いをして、大股でわたしを追い抜いて行った。
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