ひみつの青春
わたしはサボリ姫
-キーンコーンカーンコーン-
1時間目の始まりを告げるチャイムが校舎に鳴り響く。
私は、そんなのお構いなしに保健室へと足を進める。
-ガラガラガラッ-
「貴ちゃーんっ!やっほ!」
私が元気よく挨拶すると、先生はこちらに顔を向けた。
「ありさ…貴ちゃんじゃなくて先生でしょーがっ!」
私は、先生のことを貴ちゃんと呼んでいる。だって「先生」なんて他の皆と一緒で嫌なんだもん…
「ぶーっ、いーじゃんっ♪」
「駄目にきまってんだろ、」
そう言って、ペンで頭を軽く叩いてきた貴ちゃん。
私は、それだけで嬉しくて跳びはねそうな気持ちになった。
「お前、何しにきたの?」
「え?いや、お腹痛くてさ、うん」
本当は貴ちゃんに会いたくてきただけ、
「本当かよ?まぁ、ベッド空いてるし腹痛いなら寝てれば?」