Penalty★Game
「うわ~…、ありえねぇ…」
「あの悠がホッペにチュー…」
いっちとかけチャンの言葉は。
なんだか黒沢を憐れんでいるようにも聞こえた。
なんで!?
チューされたのは私なのに。
なんで黒沢が憐れまれてるわけ?!
おかしくない!?
「川村ぁ…」
「…なによっ!!」
ホッペの熱は下がらないまま。
多分顔も赤いはず。
怒ったってなんの迫力もないんだろうな。
「キスぐらいさせてやれよー…」
「そんな軽々しくできるかっ!!」
いっちの悲しそうな声に。
思わず声を荒げてしまった。
「え?」
「…なによ」
私の荒げた言葉に。
いっちとかけチャンが驚いた顔を見せた。
そして。
まるで珍しいモノでも見るような目を私に向けた。
「ひょっとして、川村…」
「キス、したことない…?」