Penalty★Game
「く、黒沢…」
私の後ろに近づいていたのは間違いなく黒沢で。
それに気付いたときには。
もうヤツは隣に腰を下ろそうとしていた。
黒沢のバカッ!!
なんで今戻ってくるかなぁっ!?
空気読みなさいよ!!
思わずそう口に出そうになったその時。
隣に腰を下ろした黒沢が。
眉間にシワを寄せた。
「…お前“なんで今来るんだ”って思っただろ?」
「…いえ…気のせい、です…」
…なんでわかったんだろ…。
恐るべし、黒沢…。
さっきまでとは少し違う背中に伝うモノを感じながら。
自分の口元が少しひきつったのがわかった。
「…で?」
黒沢が買ってきたコーヒーを開けながら。
里佳、いっち、かけチャンの方を向いた。