Penalty★Game

「お前ら花に何言ったんだ?」





黒沢は“チラリ”と私に目をやった後。

いっちたちの方に視線を戻した。





「別に何も?」

「黒沢クンが気にするようなコトじゃないよ」

「そーそー」





3人ともわかってるんだ。





今してた話。

黒沢に聞かれたらどうなるか。





…まぁ、十中八九。

あの“悪魔の微笑み”に凍りつかなきゃならなくなるだろう。





それがわかってるから。

私も何も言えなかった。

だって。

正直、私も黒沢のあの“微笑み”には恐怖を感じる。





…怖いから。

そのまま黙ってスルーしてしまおう。

うん、そうしよう。





…が、しかし。

今回は相手が悪かった。





「お前らが答えねぇなら花に聞くからいいや」





…は?

“花に聞く”…?





聞き間違いかと思って。

いや。

聞き間違いであって欲しいと願って黒沢をチラリ。

横目で見ると。



そこには。

もうすでに“悪魔の微笑み”を薄ら浮かべた黒沢がいた。












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