Penalty★Game
カラン、と涼しげな音をたてて。
目の前に置かれたグラスの中の氷が揺れる。
まだここに来て何分もたってないのに。
もう数時間、この状態のような気がしてきた。
…それくらい黒沢の見えないオーラから発してる威圧感はすごい。
逃げられるモノなら。
今すぐここから逃げ出したいデス…。
でも。
そんなの黒沢が許すはずもなく。
「勝負、負けただろ?早く言って楽になれ」
そう言って唇の端っこを持ち上げると。
私の頬を突っついた。
その顔に私の心臓は“ドクン”と跳ねる。
…あぁ。
悔しいけどやっぱり。
見た目イケメンには敵わない…。
私は観念してさっきの話をボソボソと口にした。