Penalty★Game

「花、ソフトクリーム溶けてきてる」

「はい?」





今そんなことカンケーなくない?

ソフトクリームより黒沢の腕に巻き付いてる“ソレ”をなんとかしなさいよ!!





口には出せない心の叫びのボリュームを上げた。

その時。





「んなっ!?」





私よりだいぶ頭の位置が高い黒沢が腰を屈めた。

と思ったら。

私が食べていたソフトクリームに“カプッ”とかぶりついた。





「な、なにしてんのよっ!?」

「溶けてきてたから」

「じゃなくて!!」

「なんだよ」





“なんだよ”じゃないでしょ!?

まずはその隣にいるのをなんとかしてってば!!





「…その子、悠の彼女?」





黒沢の腕に巻き付いたまま黙っていた“歩美”が。

黒沢を見上げた。



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