Penalty★Game
失礼なくらいジロジロと。
まるで何かを観察してるかのように私を凝視していた歩美は。
“フッ”と鼻で笑った。
『な…ッ!?』
なに、今の!!
アナタが誰だか知らないけど。
人のこと品定めするとか鼻で笑うとかかなり失礼じゃない!?
思わず背中で拳をにぎりかけたその時。
歩美が口を開いた。
「翔と雅紀は?元気?」
翔?
雅紀?
なんでこの人。
私でさえ普段忘れてるいっちとかけチャンの名前、知ってるの!?
しかも。
名前で呼んでるし!?
でも黒沢には何の疑問もないらしく。
至ってフツーに歩美の問いに答えた。
「無駄に元気」
「無駄って…。確かに雅紀は無駄が多かった気もするけど」
「…まぁね」
「あ、そう言えばさ…」
会話が止まらない黒沢と歩美に。
疎外感とイライラを感じずにはいられなくて。
私は。
黒沢から少し離れた。