Penalty★Game

「わーわーわーッ!!」





妙にリアルに浮かんだハダカの黒沢を蹴散らすように。

ブンブンブン、と頭を振る。





ありえない、ありえないッ!!

黒沢となんてありえないッ!!

だいたいちゃんとつきあってるんじゃないのにそんなコト…。





でも。

キス、されかけた。





黒沢の弧を描く少し薄い唇。

唇には触れてないけど、ホッペになら触れた。

いきなりのコトにビックリしちゃって記憶が飛びそうだったけど。

柔らかかったのは覚えてる。





思い出したその感覚は。

また身体に熱を与えた。





“そーゆーコト”に興味がないわけじゃないんだよ。

だけどね。

初めてなんだから軽々しくしたくないんだって!!





「キス、か…」




まだ未知の領域にドキドキしながら。

私は自分の唇を指先で触れた。




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