Penalty★Game

うわぁッ!!

なに、なに!?

ちょっと待って!!





待って、と言っても待ってくれるはずもなく。

ポタポタと赤い花は増えていく。





これって。

ひょっとしなくても、鼻血…?

なんで鼻血なんか出してんの、私!!





慌ててハンカチで鼻を押さえるけど。

出始めた鼻血は止まりそうにない。





うー…。

どうしよう…。





その時だった。

隣の席から声がしたのは。





「センセー」

「なんだ、黒沢」

「コイツ、具合悪そうだから保健室連れていきます」





そう言って、黒沢は私の腕を掴んだ。





「ちょ…ッ、黒沢!?」

「いいから黙っとけ」





そう小さく耳打ちされると。

私は黒沢に抱き抱えられるようにして教室を後にした。



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