Penalty★Game

「え…っと…」





私は鼻に綿を詰められながら。

黒沢が納得するような言い訳を考えるのに。

頭、フル回転。





鼻血の理由?

そんなこと言えません。

言えるわけがありません。





まだ知らない“オトコとオンナ”の想像…。

いや、妄想しすぎて。

しかも相手が黒沢で。

それが理由で鼻血出したなんて。

口が裂けても…。





「う゛ッ!?」

「いーから言えっつーの」





目を細めた黒沢は。

私の両頬を片手でグニッと掴むと。

そのまま私の顔をグイッと持ち上げた。





あ、あのー…、黒沢クン?

鼻血出したら上向いちゃいけないって。

知ってます?





でも黒沢はそんなことお構い無し。

私の頬を掴んだ手をグニグニと動かした。





「いひゃい…」

「言わないなら勝負するか?」



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