Penalty★Game

「…なんでっ!?」





瞬きパチパチ。

ただ目を見開いて。

黒沢の顔を見ることしかできない。





「なんつー顔してんだよ」

「え、だって…」





いや。

さっきお母さんが「まだ用意してるのー?」なんて言ってた気がする。

うん、でもね。

それは部屋の外から聞こえてきた声だった。





それなのに。





「なんで黒沢がココにいるの…?」





意味わかんない、意味わかんない、意味わかんない。

玄関にいたんじゃなかったの!?





黒沢は瞬きばかりの私に。

シレッとした態度で言葉を発した。





「おばさんが“遅いから上がってー”って」

「はッ!?」





ちょっとお母さん!?

いくら遅いからって、勝手に上げないでよッ!!



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