Penalty★Game
…そういえば。
肝心なこと聞いてないじゃん!!
「…黒沢は彼女いない、の?」
そうだよ!!
黒沢に彼女がいたらこのペナルティーは無効じゃん!!
「いる」
「はっ?!」
「いるっつーの」
眉間にシワを寄せそうな黒沢が。
投げ遣りに言葉を吐く。
彼女いるのに。
私に“つきあって”とかなに?!
ますます意味わかんな…。
「ほらここ。目の前に」
そう言った黒沢が指差したのは私…。
「かっ、からかわないでよ!!」
顔が熱くなるのがわかった。
…もー、ヤダ…。
コイツといると調子狂う…。
私を見ていた黒沢は。
小さく“プッ”と笑いながら言った。
「…まぁペナルティーだけど、形だけでも言ってやるか」
言うって、何を…。
私の思考回路フル稼働中。
でも。
黒沢の次の言葉には間に合わなかった。