Penalty★Game
「なんだ、今日は悠の負け?」
「うん、そうだよ」
「なら俺も頼めばよかったぁ」
中庭に移動してたかけチャンは“プッ”と笑い。
先にパンを頬張ってたいっちはブツブツ言った。
「…しかし“買い出しジャンケン”なんて。花と黒沢クンって、おもしろいこと考えるね」
クスクスと可笑しそうに笑う里佳を横目に。
私もお弁当を膝の上にのせた。
かけチャンもいっちも。
もちろん里佳も。
私たちの“ゲーム”のことは知らない。
でも。
少し前にジュース賭けてジャンケンしたとき。
黒沢が3人に。
「俺たち、これでも真剣に“買い出しジャンケン”してるから。…乱入してこないように」
と釘をさしたおかげ?で。
里佳は笑って成り行きを見守り。
かけチャンといっちは。
黒沢が負けると便乗して買ってきてもらう。
そんな毎日ができつつあった。