Penalty★Game

それにしても。

ちょっと…。





「…ねぇ、花。黒沢クン、戻って来るの遅くない?」





里佳がお弁当に入っていたウインナーにフォークを刺しながら言った。





「うーん…」





煮えきらない返事をしてはみたものの。

実は。

私もさっきから思ってた。





中庭と購買ってそんな離れてないし。

いつもはこんなに時間かかってない。





…なんか、あった?





校内だというのに。

少し心配になった私に。

いっちが大きく伸びをしながら言った。





「あー…、またどっかで捕まって告られてんじゃねぇの?」





…は?

告られて、る…?





なにそれ。

私、知らないですけどっ!?





「いっち…川村の前でそれ言うなよ…」





空気読め、と言葉に出さない代わりに。

呆れたようにかけチャンは大きなため息を吐いた。



 

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